星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「機動戦士ガンダムSEED DESYINY」第2巻 さまよう眸 後藤リウ

読書28.「機動戦士ガンダムSEED DESYINY」第2巻 さまよう眸 後藤リウ 角川スニーカー文庫

「他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、他国の争いに介入しない」というオーブの理念を守って死んだ父親は、結果的にはオーブを焼いて、シンのような戦災孤児を作り出した。二度とそれを繰り返さないためにカガリはオーブの理念を諦めて、大西洋連邦との同盟を結ばざるを得なかった。その結果が、同盟国の義務という名目で最前線に立たされ、他国の争いに介入せざるを得なくなる。その流れが非常によくできていて、シンの悩み、カガリの悩みを通して、じゃあ、どうすればよかったと思うか? と、こちらに問いかけてくるのが見事だと思う。

物語として単純化されてはいるけど、現在の世界情勢を考慮しても、これは他人事ではない話だと思うから。