星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「舟を編む」第3話

第3話「恋」

主人公が歩いている町が、やっぱり、神田古本屋街に見えるし、ヒロインの勤め先として湯島という地名も出てきたので、舞台となっている場所はあのへんに間違いなさそう。モデルになっているアパートや出版社が実在するのかは知らないが、このあたりを迂闊にぐぐるとネタバレに触れそうなので、これ以上は調べたくない。

改めて、西岡さんがいい人だなあ。と思った。彼にとっては、辞書編集部なんて退屈な仕事、島流しにあったみたいなものだろうし、そんな場所でなにげに彼よりも同僚や先輩に気に入られた馬締さんが、あの性格なら、「なんでこんなやつが」「こんなやつばかりが贔屓にされて」と、だんだん鬱屈が溜まって暗黒面に落ちていきそうなものなんだけれど、どうやら、そんな風には考えないみたいだから。

逆に、「変なやつだけど、こいつと一緒に仕事して、楽しかったな」とニヤニヤしているなんて、随分、理解のある同僚じゃないですか。すごいな、マジ、ありえないだろう。という感じがする。

これって、コミュ障主人公にとっての楽園世界みたいなものなんだなあ。と思った。理解のある同僚や上司に恵まれて、やりがいのある仕事も任せられて。そのへんは、「銀の匙」や「おお振り」なんかと同じで、現実にはありえないぐらいの理想郷を描いているんだな、と思った。フィクションでしか描けない世界。

「舟を編む」第2話

第2話「逢着」

昭和の時代が舞台なのかと思った割に、携帯がどうのという会話が出てきたので、あれ? と思って、調べ直した。1995年が舞台設定らしいと聞いて、納得した。やたら古めかしく見えるのは、出てくる建物が古いだけなのか。出版社にしてもアパートにしても。

あと、主人公が地下鉄に乗るシーンがあったので、別に神田の近くのアパートにすんでいるわけじゃないんだな。と思った。東京の地理には微妙に疎いので、よくわかりません。神田だと思ったのも、そもそもそうじゃないかもしれないし??

主人公は辞書部に配置されてそれでいいかもしれないが、むしろ、やたら明るく喋っている神谷浩史キャラのほうが営業に向いている気がして、なんでこの人、この部署に配置されているんだろうなあ?? という気がした。彼にとっては、辞書部なんて島流しみたいなものなんじゃないだろうか? そういう2人の違いも、やがて、テーマになったりするのだろうか?

猫を追いかけて、オンボロアパートの使ってない部屋に入り込み、そのベランダでばったり、見知らぬ女性と出会う。結構、その出会いのシーンがフェイントだったので、印象に残った。会話から察するに、大家さんの孫娘っぽいけど、さて? 引きがうまかったので、次回も楽しみです。続きを待ちます。

「舟を編む」第1話

第1話「茫洋」

原作小説は未読。実写版も未見なので、どんな話かは全然知りません。辞書づくりの話なんだなあ? 程度の認識。

黒電話が出てきたので、時代は少し前なんだろうか? 主人公が暮らすアパートの感じも現代というよりは、昭和のにおいがすると思っていいのかな? 猫が可愛かった。

いいよね、神田古本屋街の近くのアパート、本の山に囲まれ、猫と一緒に暮らす生活。勤め先は出版社か。確かに、営業向きの性格ではなさそうだから、辞書づくりの方に回されるのなら、適材適所でいいんじゃないかと? いくら本が好きでも、出版社の仕事と言っても、合う合わないは、ありそうだし。出版社なんて、訪ねたこともないが、結構、広くて、色んな人が働いているなあ。と思って、見ていた。

キャラデザの雰囲気もいいし、物語の展開も淡々としていて、見やすいし、良かったと思います。それでいて、文字が浮かび上がったりする演出は、アニメならではという感じもするしね。

これからどんな展開をするのか楽しみです。次回を待ちます。

「バッテリー」第11話

第11話「二人の春」

最終回。冒頭。ボールに目鼻がついて、「俺をつかんで離すな」「俺以外のものを選ぶなんて許さない」と言い出すあたり、どんな悪夢だよ? と思った。なんか、別の作品に迷い込んだかと思った。

瑞垣くんが門脇くんのお腹を殴って、「お前かて殴ったやんか。これでおあいこだ」とか言っていたが、なんかそれで納得がいかないのは、最初に挑発したのはあんたの方だろう? という気がするからで、おあいこにはなってないよね。と思う。この二人の関係は、わからなくもないけど、この2人が物語に絡んでから、全体的な流れがおかしくなったように見えて、かなり残念。

通しで見た感じ、どこから物語が変になったかといえば、やっぱり、瑞垣くんが出てきてからでしょ? 巧と豪の話はどこにいったの? という印象がある。

しかし、それで原作通りといえばそうだし、瑞垣くんは人気キャラだったから、出さないわけにもいかないし、全11話で物語を終えるのに、結構、厳しかったんじゃないかという気がする。

しかし、原作を読んだときの印象は覚えてなかったが、こうしてアニメでだけ見ると、瑞垣くんが、ただの嫌な奴に見えて、あんまり好きにはなれないな。と、ちょっと思った。

EDのアニメがまた新規に変わって、ずいぶん、贅沢な作りだな。と思った。きれいだから、ちょっと嬉しかった。

なんのかんのと、私にしては、かなり早く全話見きったので、結構、気に入っていたと思う。面白かったです。

「バッテリー」第10話

第10話「その日を再び」

前言撤回するけど、別に巧と豪は、何かが吹っ切れたわけでもなく、まだ悶々としている模様。巧は、豪を相手に全力投球する覚悟を決めたのかと思ったんだけれど、そうでもないという話をしているし、だんだん、彼等が何を言っているのか、何を考えているのか、ついていけなくなってきたような感じ。

巧の爺ちゃんが、野球以外のことにも興味を持てよ。みたいなことを言っていて、それはまあ、ある種、正論だなあ。と思って、聞いていた。子供の立場では、余計なお世話に聞こえるかもしれないが、若いうちは、いろんなことに興味を持って、いろんなことをやってみて、その上で、自分が何をやりたいのか、考えるぐらいのほうがいいと思うし。最初から、自分にはこれしかない。とか、考えるのは、自分の可能性を自分で詰んでいるからもったいないと思うんだよね。

その一方で、瑞垣くんは、野球をやめる選択肢を選んだみたいで、その気持ちも何となく分かるんだけれど、それはそれで、やっぱり、もったいないか。

そんな話を延々と考えると、どこか鬱々としちゃうので、話をそらせば、改めて、戸村先生の声ってかっこいいな。と思った。郷田ほづみというとキリコ・キュービィでしか知らんかったけど、普通に地声のほうがいい声じゃん? 無口な役をやるのはもったいなかったんだなあ。と、今更ながら思った。

「バッテリー」第9話

第9話「バックホーム

物語は、巧と豪の話からそれて、3年生組の方に移ったみたいで。巧と豪の関係は、どこか吹っ切れた部分があるのかもしれない。よくわからないけど、少し時間経過もあったみたいだし、描かれていない部分で、巧は豪を相手に全力投球する覚悟を決めたみたいな。

3年生組は、そんな1年生の成長に対して、少し、焦りと苛立ちがある。どんどん成長してくる後輩の可能性を見たみたいな。中学生というのは、伸びる時期だというセリフが、最初の方にあったけど、ほんのちょっとのことで、ぐんと変わる。ぐんと伸びる。だから、指導者としては、非常に怖いんだって。巧のじいちゃんが言っていたんだったか。

天才と言われ続けた門脇くんに、そういう焦りを見て、瑞垣くんが笑っているのが印象的。瑞垣くんの中にずっとあった痛み、門脇くんに対する劣等感に、ようやく門脇くんが気づいたのか、ちょっとその辺は分かりづらかったけど。

「バッテリー」第8話

第8話「終わりの秋」

瑞垣さんが巧のことを「姫さん」と呼んでいたり、初体験がどうのとやらしいセリフばかり言っていたのは覚えていたが、それって全部、門脇さんへのあてつけで言っていたのか・・・というのが、今になってわかった。原作を読んだときよりも、アニメで見たほうがキャラクター心理がよく分かるみたいで。

門脇が気に入ったやつだから、逆に気に食わないって、そういう心理なのね。なるほど。そのために、巧と豪のバッテリーを心理攻撃で壊しにかかったらしい。

おしゃべりで軽い性格に見えるけど、こうしてみると、結構、陰湿だなあ。と感じた。その割に、状況を読むことには妙に長けていて、的確な指示を飛ばす。なかなかすごいキャラだと思った。瑞垣さんは、昔から人気キャラだったという印象が残っているけど。こうしてみると、たしかに。

一方で、キャラが食われたといえるのは、巧や豪のチームメイトの方だと思う。軽く喋る明るいノリの男の子とかいるけど、こんな子、いたっけ? 程度の印象にしかなってない。まあ、仕方がないか。