星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「お父さんは時代小説が大好き」 吉野朔実

46.「お父さんは時代小説が大好き」 吉野朔実 角川文庫 評価★★★★

本屋でタイトルに惹かれて、めくってパラパラと読んでいたら、思いの外、面白そうだったので、つい買ってしまった。という珍しい例。かなり迷ったんだけどね。

ちなみに、私の父親が時代小説を好きなわけじゃありません。(そういえば普段どんな本を読んでいるのか、全く知らないかも??)時代小説が好きなのはダンナの父親の方。だから、逆に興味があるんだよね。世の中には時代小説が好きなお父さんが意外といるんだなあって。もしかして、多いのだろうか??

内容は本についてのエッセイマンガと対談。結構、あっさり読めました。

飛ぶ教室」についての対談と「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」と芥川と漱石についてのエッセイと、「イナバの白ウサギ」の話は面白かったな。ウサギがだましたのは、ワニかサメか? 私はワニだと思ったんだけど、サメと主張する人も半々ぐらいでいるって。そうだったのか・・。ちなみに、鮫と書いて、方言でワニと読むのが正解らしいよ。

「友人に勧めてもらった本は、つまらないほど面白い」という発想が好き。要するに、「勧めてくれたその人を読むと言うことだから」と続ける。そうだろうね。これはアニメ感想にも言えるでしょう。
その人が、どんな内容のどの部分を好きだと言っているのか、はその人について理解することなんだ。

自分にとってつまらないと思う作品でも、人がそれを面白いと思うのにはそれなりの意味があるはずなんだ。どこを面白いと思うのか、どうして面白いと思えないのか? それは人それぞれの個性だし、それを読みとって「どうしてそう思うの?」と相手の意見に耳を傾け、議論を楽しむぐらいの気持ちの余裕が欲しいなあ、と思いつつ、それがなかなか出来ない修行不足の身を恥じてみたり・・・。(><)

面白かったです。

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