映画19.リッチ・ムーア監督 「シュガー・ラッシュ」 (アメリカ・2012)
「人に嫌われる辛さが、君にわかるのか?」
ビルを破壊する悪役としてプログラムされたゲームキャラ、ラルフが主人公。ビルの住人に嫌われているので、ゲームの30周年記念パーティにも呼んでもらえない。一方で、ビルの修復を得意とする役割を与えられたフェリックスは、みんなの人気者。光と影の対比の中で、ラルフは、自分もヒーローになりたいと、ヒーローメダルをとるために、別のゲームに入り込んでしまう。
みんなに嫌われていて、仲間外れのラルフが、同じく、みんなに嫌われていて、仲間外れの少女と出会う。この二人の間にやがて芽生えてくる友情と、彼らのせいで壊れてしまったゲーム世界をどうやって修復していくのかという過程が、見応え満載で楽しかった。
嫌われている者たち、はみ出している者たち、を主役に持ってきた点を評価したい。決して優等生ではない彼らが、その分だけ、とても魅力的でした。