北の海というのは、金沢から見た日本海のことなんだね。沼津や伊豆から見て、金沢が北になる。それだけ遠くなんだろうけど、主人公が、金沢に向かう列車に乗って、東海道線を米原で北陸線に乗り換えたことになんか感動していた。大正時代のこんな昔から、米原は、乗換駅なんだ。自分が知っている場所が出てくるのは素直に嬉しい。
「練習量がすべてを決定する柔道」という言葉に惹かれ、洪作くんは、柔道のできる高校を目指す。小学生の時から知っている子供が、そうやって、だんだん自分の道を進んでいくのがなんだかすごい。
金沢の高校を受験する前に、台北の両親のもとで勉強することに決めたらしいが、その前に、伊豆の親戚にあいさつ回り。祖先のお墓参り、お墓の掃除をきちんとするあたりが、日本人の祖霊崇拝を表しているのかな。と思った。