星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「風神秘抄」下巻 荻原規子

読書39.「風神秘抄」下巻 荻原規子 徳間文庫

非常に面白かったです。鳥彦王、かわいいよ、鳥彦王!! もうね、これだけかわいいカラスに慕われて、ずっと一緒に旅をして、助けられて、主人公が本当に羨ましい限りでした。

その分、別れの辛さが、切なかった。

ラストで、なにか起こるんだとはずっとほのめかされてはいたんだけど、まさか、鳥彦王の言葉がわからなくなるとは思わなくて、そして、それを鳥彦王の方は、ずっと知ってて、それでも、草十郎のためにずっと尽くしてくれて、草十郎の願いを叶えるために、頑張ってくれて、あまりにいい子なので、本当にかわいいやつだったんですよ。鳥彦王。

カラスと通じ会える能力が失われるというのは、どことなく、「ニルスのふしぎな旅」を思い出させてくれました。そして、その瞬間が、こんなにも辛いものだったと、改めて、思い知りましたよ。本当に。