星の原休憩所

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「竜馬がゆく」第1巻 司馬遼太郎

■「竜馬がゆく」第1巻 司馬遼太郎 文春文庫

当時の日本にとって、黒船来航がいかに大事件だったかよくわかります。
日本史の授業で習ったときには、西暦とペリーの名前だけ覚えさせられてそれっきりという印象だったんだけど、よく考えてみれば外国の軍艦が4隻もやってきて江戸に大砲を突きつけてきたんだから、そりゃやっぱり大変でしょう。各藩が競って武士たちを海岸沿いの防備にあたらせた大騒ぎの様子がリアルで読み応えがありました。(しかし、つくづく、昔からアメリカはやり方が強引なんだな・・と改めて思ったり?(^^);)

市井の人々の視点で描かれているから、その心情が実にわかりやすく、感情移入しながら読むことができました。やっぱ、歴史は年号を覚えるだけでなく、その時代の人々の気持ちを読みとらなきゃダメですね。よく言われることではあるけど・・。

個人的に興味深かったのは、当時の日本には身分制度があって、武士の子は武士の生き方をするし、それぞれの藩の殿様に仕えていたりするわけで、一応、歴史の時間に習ってはいたけど、人間のドラマとしてそれが描かれるとちょっとふしぎな感覚ですね。
我々のたった数世代前の祖先がそうやって生きていたというのは・・。しかも、それが当たり前になっているわけだし。

今、私が立って歩いている場所でも、昔は武士同士が刀を交えて戦ったりしていたのだろうか? と思うと、歴史ってなんかすごいなあ。(いかに今まで歴史物に疎かったかという証明でもあるけど・・)

そんな調子で楽しんで読んでます♪