星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「機動戦士ガンダムSEED」第32話

第32話「約束の地に」

ミリアリアが泣いている姿は、あまりに痛々しくて見ているのがつらかった。
私は、この子が決して好きなわけじゃなかったのだけれど、その気持ちを思ったら、かわいそうで・・。
何故か医務室に寝ているディアッカは、作劇上ご都合主義でどうかと思ったし、いくらなんでも挑発的なセリフばかり喋りすぎだと感じたのだけど、とっさにナイフを突き立てたミリィの気持ちは痛いほどよくわかった。

戦争の根元にあるのは、「他民族に対する差別意識」と「身内を殺された私怨」だと私は思っている。そんな単純なものでもないだろう? と思う向きもあるかもしれないが、平和に生きてきた人々がいきなり戦争に参加しようなどと考えるのには、この二つの理由が一番わかりやすいだろうと思うのだ。

この作品がテーマとして描こうとしているのは、まさにこの二つだった。わざわざ二つの種族をこしらえて、そこに発生する「差別意識」を描き、その根っこの部分から「戦争」が派生しているのだと警告しているのだ。

そうして一度始まった戦争は、私怨が私怨を呼び、泥沼に突入してしまう。繰り返し、繰り返し、同じような出来事が連鎖のように起きていく。
ミゲルが殺されたからイザークたちはストライクをつけねらい、それによってキラも戦わざるを得なくなって、ニコルは死んだ。それがアスランの怒りを呼んで、巻き込まれる形でトールが死んだ。トールが死んでしまったから、ミリアリアディアッカを殺そうとする。すべて計算されたストーリーだった。

それをやめさせるためにはどうすればいいのか? その答えを握っているのがラクス嬢かもしれない。今後は、このお姫様の活躍に期待だ。

あと、フレイはいよいよ戦場に出るのだろうか? と、なんとなく予感させてくれた。この勢いなら「私が戦いに行きます!」とか本気で言い出しそうだ。今回は、ミリィが体当たりで止めたけど、どうかなあ? 妄想が過ぎるか。そろそろやめます〜。(^^)