太平洋戦争当時に、ネイティブアメリカンの部族の言葉を米軍の暗号に使ったという史実を元に、ネイティブアメリカンの若者と米軍の兵士の戦場での友情を描いた戦争物・・なんだけど・・。
なまじっか、扱っている題材が太平洋戦争で、この場合の敵が日本軍なのでどうにもコメントしづらい。
ソロモン諸島カダルカナルでの戦いで部隊が日本兵に皆殺しにされて、そのとき生き残った一人であるニコラス・ケイジ扮する主人公。
サイパンでは、その雪辱を果たすとばかりに日本人を次々に殺していくんだけど・・。どう見てもどっちもどっちなんだ。
戦争だから仕方がない。殺し合いのむなしさ、悲惨さを描くのならまだわかるんだけど、この場合悪い日本兵を倒すために策略を尽くして敵地に果敢に飛び込んでいってみんなを守って戦った英雄・・という言い方をされているから困ってしまう。
ただの復讐に狂った人殺しにしか見えないのに、「あなたはみんなを守ってくれた」と味方からほめ言葉を尽くされても・・。
一応、「命令に従っただけなんだ」という悔いの念や、「無茶をして戦っても友達は帰ってこない」という戦争への疑念ももちろん描かれているし、基本的にはこれも反戦映画なのかもしれないが、ラストシーンには特に納得がいかないものがあるのだった。
よりによって、<FONT color="white">部族の村へ帰った若者が自分の息子(ジョージ・ワシントンからジョージと名付けた)に亡くなった彼の軍のプレートを見せながら「彼は父の友人だったと誇りを持って語るように」と教える"></FONT>・・というラストはあんまりだとしか思えなくて・・。
ただ、サイパンでの戦闘のすさまじさは大迫力で、史実だと思うとかなり怖かったです。本当にこんな無惨な戦い方をしたんでしょうか? そこだけ涙が出そうでした。どちらの兵士も痛ましくて、かわいそうでした。
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