第14話「一番出世」
この作品は、本当にサラリーマンの悲哀がにじみ出ているなあ。嫌な仕事を我慢してやった結果、同僚より先に出世しちゃって、しかもそれをネタにひがまれちゃって・・・。友達がそうやって、消えていくというのは、かなり寂しいかも? 一豊様、かわいそう・・・。
あと、秀吉の妹、旭についてですが、夫を戦場に行かせたくない・・・という彼女の気持ちはもっともで、千代じゃなくても賛同したくなるところ。でも、一豊様としては、仕事だし、なんとしてでも彼ら夫婦を説得して長岡に連れてこなくてはならない。口先だけで、「戦場には行かせない。秀吉様がそんなことなさるわけがない」と約束しちゃいましたが、本当にそれで大丈夫なの? という不安要素は残ります・・・。悲劇展開の伏線でなきゃいいんだけどね・・・。(−−);
秀吉の母も登場。妹もそうだけど、本当にこの家族はよく似ている。いかにも田舎の百姓です・・・という感じが面白かった。
ラストシーンで、お風呂を縁に友達が一人戻ってきてくれて、微笑ましい感じで終わったのが救いです。
それにしても、前から思っていたが、OPに流れる多数の糸は、たぶん、人の世の「縁」を表しているんだろうなあ・・・ということ。人と人、ものともの、人とものはみんな縁でつながっているというイメージ。確かに司馬遼太郎にふさわしいのかも知れない・・・という気がする。