星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「NANA」第8話

第8話「いちごグラスと蓮の花」

「あんな広くて暗い部屋に、ナナが独りで待っているんじゃかわいそうでしょ。早く、帰ってあげなくちゃ」
・・・と、言って、恋人の誘いをわざわざ断った奈々ちゃんは、いい子だなあ・・・と思いました。何のかんの言って、結構、思いやりがあるよ。ちゃんとナナの分までおみやげを持ち帰ったしさ。

パートナーがこういうタイプなら、友達同士で二人で暮らすのも悪くないなあ・・・と思います。自分だけ彼氏といちゃいちゃして、下宿に帰ってこないようなタイプとだったら、やっぱりやっていけないでしょ。

その一方で、奈々を引き留めた章司くんの気持ちもわかる。うちも結婚前は夫と遠距離恋愛だったので、遠恋の辛さは知っているつもりだ。やっと会えたんだから、もう少し一緒にいようと誘ってくれる彼氏の存在は、嬉しい。

そもそも、第1話を見たときに章司が奈々に対して冷たすぎると思ったのは、その点に違和感があったからだよ。遠距離恋愛の末に彼女がわざわざ自分に会いに東京に来てくれたのなら、もう離れたくないし、ずっと一緒にいようと思って欲しいものなんだけど、男の人はそんな風には思わないものなのか? わざわざ「不動産屋さんはちゃんと探したのか?」と言って突き放すなんてひどすぎると思ったんだが、それを言っていたら、この作品がそもそも成立しなくなっちゃうしなあ・・・。

CDショップでレンのポスターを見かけたナナが、すごく切ない表情をするのが印象に残りました。なかなかドラマ仕立てで面白い。そこからたたみかけるように続いた心理表現もアニメならではのもので、ドラマではあんまりこういう描写はしないと思うしね。

アニメならではの恋愛ドラマというのも悪くないなあ・・・と思いました。

奈々のことがハチと呼ばれるようになるのは、事前情報で知っていたつもりだったけど、忠犬ハチ公から来たものだったとは思わなかったな。確かに奈々は無邪気にみんなに懐いてくる犬っぽい。一方で、なかなか人に慣れないナナの方は、孤高のネコ。そのつもりで、作者も描きわけをしているんだろうね。

犬とネコの共同生活という発想も面白いかも。物語はこれからみたいだし、続きも楽しみです。