星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「その時歴史が動いた」第273回

第273回「それでも民は祈り続けた〜島原の乱・キリシタンの悲劇〜」

島原の乱」というと、何となく「かわいそうなキリスト教徒たちの悲劇」というイメージがあったんだけど、番組で語られていたのは、なんかその後側に「宗教って怖いでしょ?」という隠しメッセージがあったように見えましたね。そう思うと、「それでも民は祈り続けた」というサブタイトルですら、すごく意味深で、いやあ、怖かった。

キリスト教って、一神教で排他的だから、一度キリシタンになっちゃうと、それ以外の神様を信じている連中はみんな「間違っている」ことになっちゃうんだよね。だからキリスト教をその土地に広めると、必ずその土地の土着の宗教を信じている者たちとの間で内乱が起こる。それに乗じて、その土地の植民地支配をもくろむカトリック教国がいるという話。

それに気づいたから、キリスト教を禁じて、信仰を捨てるように弾圧し、宣教師を追い出したら、その連中が地雷爆弾のように引き際に預言を残していったというのよ。「いずれ救世主が現れる」・・・。

天草四郎が何者だったか知りませんが、何だか全て計算されていたようで、気持ち悪いわ〜。

責められれば責められるほど、それが「神による試練」であり、「いずれ救いがある」と思いこんじゃうってのが、どんなに気味が悪いかってことと、逆に信者側のその気持ちがわかるだけに信者のそう言う素直な信仰心を利用しようとする人々がいるって事実が、心底恐ろしかったです。