第12話「アン・告白をする」
冤罪と自白の強要について、考えてたんだけど・・・。この場合、すべてマリラが悪いんだよね。笑ってすませていいものだろうか? とちらっと思いました。
「私にこんなひどい仕打ちをして、きっと後悔する日が来るわ。でも、私はそれを許してあげる。私が許したんだってことを、忘れないでね」
アンのこのセリフが印象に残りました。ちょうど、この間読んだ「カラマーゾフの兄弟」ともテーマがかぶるような気がしたので・・・。
しかし、マリラの側の言い分としては、アンの告白を信じ切っていたので、「悪いことをしたにもかかわらず、反省している様子が全くないじゃないか」という部分をこそ、許せなかったんでしょう。少しでも反省の色を見せてくれれば、すぐにでも許してあげただろうに・・・。
一方で、アンからしてみれば、最初から悪いことなんかしていないんだから、反省するはずもない。むしろ、無実の罪を無理矢理かぶせたマリラの方が悪いんだから、マリラの方にこそ、反省して欲しいと思っているでしょうよ。
双方の思いが真っ向からぶつかるわけだから、冤罪を扱った事件って、難しいものだなあ、と思いました。なんにせよ、ブローチが見つかってよかったです。
昔の記憶でちらっと残っていたのが、マリラがクッキーを焼いているシーンと、アンがアイスクリームを食べたシーンで、それが私に混乱を与えてました。ピクニックには行ったんだっけ? 行けなかったんだっけ? と。
マリラは、アンを「ピクニックに行かせないことが、あんたへの罰だよ!」と宣言したにもかかわらず、実はちゃんとピクニックへの準備をしていたんだよね。ぎりぎりまで、アンの反省を待っていたというか。セリフにはないけれど、本当は彼女だって、こんな仕打ちをアンにはしたくなかったんだって、それがちゃんとわかるから、ラストがハッピーエンドでよかったね、と、しみじみ思いました。