星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「マーズ」第2、3巻 横山光輝

コミック28.「マーズ」第2巻 横山光輝  秋田文庫
コミック29.「マーズ」第3巻 横山光輝  秋田文庫

落ちの部分だけは、夫からきかされて知っていたんだけれど、マーズの心変わりが、こんなにあっけないものだとは思ってなくて、ちょっとびっくりした。なんかもう、もうちょっとじっくりと人類に対する絶望感を深く味わうのかと思っていたんだけれど、意外と唐突なんだなあ。と言う気がして、打ち切り説の方に頷きたくなる。まあ、こういうラストにしようというのは、最初から考えてあったのかも知れないが・・・。

「みんな死んじゃえ!」「世界なんか滅んじゃえ!」というのは、誰しもがこっそり持っている願望かも知れないが、ここまで如実に、少年マンガという枠組みの中で描くというのも珍しいんじゃないかという気がする。

横山先生の絶望感が伝わると共に、この展開は、どこか富野っぽいなあ、とも思いました。「ザンボット3」における神ファミリーへの迫害ぶりとか、いきなり因果地平に飛んで行っちゃう「イデオン」とか、そっちに似ているよね。あるいは、ルーツは、横山光輝だったのかも知れないとか、そんなことを考えました。(「イデオン」や「ザンボット」の方が、よほど救いのあるエンディングだとは思うけどね。)

個人的には、アニメ「ジャイアントロボ」の元ネタが見れて、嬉しかったです。六神体が十傑集のルーツになっているんだろうし、空に浮かんでいるそれぞれのロボットのデザインがいいなあ、と改めて思いましたよ。特に腕のばし、胸抱きのポーズを取るガイアと、あとダルマ(←名前、忘れました)。