星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「無敵超人ザンボット3」第8話

第8話「廃墟に誓う戦士」

「俺は、勝平の家族がうらやましいぜ。見てくれ、幸せな一家さ」(宇宙太)

ひとしきり笑ったあと、ちらっとみせる悲しそうな顔で、次に来る台詞がこれでしょ。なんか、瞬間的に泣けそうになった。

勝平の母親が、割と優しい普通のお母さんだったので、この作品には、富野作品でよく見られる「身勝手な母親」像は、出てこないのかと思っていたんだけれど、そうでもなかった。

東京が焼け野原になったと聞いて、自分たちだけは家に帰ると、キングビアルから分離してしまうビアル2世。宇宙太の母親は、自分の家だけが大事だと、自宅を火災から守り、宇宙太が危機に陥っているのに助けようとせず、むしろ、「あなたも手伝いなさい」と自分の方へと呼び寄せようとする。

「でもよ、母さん。この焼け野原の真ん中で、後生大事にこの家を守って暮らすつもりかい?」

自分の家族を見限って、勝平たちの元へと向かう宇宙太の姿が、つらかった。