星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「新選組!」第3話

第3話「母は家出する」

「俺は武士よりも武士らしくなってみせる! 日本一、武士らしい心を持った百姓になってみせる!」

面白かったです。最初のうちこそ、現代の物語を時代だけ江戸時代に移し替えただけのような喜劇的やりとりが鼻についたものの、最後はきれいにまとめてくれました。

要するに歴史物のファンはそういうところが許せないんだろうなあ。これはきっぱり歴史物ではないので・・。と言うか、歴史物にはとても見えないので。幕末を好きな人ならなおのこと、こんなふざけた話にしやがって! と怒るのも無理はないだろう。

ただ、私としては面白い試みだと思って、これからも視聴を続けたいと思います。まあ、新しいことをやろうとする人が叩かれるのは当たり前の話だし・・。前半を喜劇的展開で進めていって、最後に泣かせる演出なんだろうと期待したいところ。

今回の見せ場は、やはり、最後の勇と母親の対面のシーンでしょう。なぜ、そこまでして勇が憎いのか? 嫌われている・・という伏線を最初に持ってきて、こういう見せ場のシーンでそれをきっぱりと明かすのは効果的なやり方だと思う。

「人には出自というものがあります。百姓の子は、所詮百姓。身の程を知りなさい!」
そう言ったお母さん自身が百姓の出身であり、だからこそ身なりだけ侍を気取っている勇が許せないと言うのは、わかりやすい心理だ。

実際、その言葉は胸にしみます。自分の身の程を知るというのは、大切なことでしょう。見せかけだけ武士の振りをしていたのではダメだ・・というのは、今現在の自分自身にも当てはまり、痛切な響きを持って聞こえました。教訓、ありがたく、受け止めました。よかったです。