第27話「直前、池田屋事件」
「悩むのはいいことです。悩むというのは、考えるということだから」
山南さんもいいことを言う。
印象に残った部分を簡単に。
「私は人を斬るより、学問がしたかったんです」という青年を養子に迎える気になる近藤さん。前にも書いたけど、大人が子供を守りたいと思うのは、子供がみんなかつての自分に見えるからなんだ。「人を斬ってしまった」あとの自分は、「まだ人を斬ったことのない若者」を大切に思うのだろう。
いずれ、その若者が自分と同じ道を歩むとしても、どこかで助けてやらなくてはと思うものなんだと思う。
平助と総司の違いを言い当てた近藤さん。
「俺に言わせれば総司の方がまだ子供だ。あいつはまだ人の痛みを知らない。お前は知っている」
本当によく見ているよね。そういう意味も含めて、「傷」を持っている人の方が「痛み」がわかるという話。近藤さん自身が傷を持っている人だから、それがわかるんだと思う。どことなく表情が悲しそうなので、それが切ない。
今回のテーマは、それを含めて「傷と痛み」だったのかもしれない。そう思えば、拷問を受けたことのある斉藤さんが「一番痛い方法」を知っているというエピソードが入ってくるのも頷ける。しかし・・・ろうそくだよ、ろうそく・・・。うわあ〜。(><)
「痛み」を与える「医者」から総司が逃げるエピソードが同じ話数に入っているのも、全体的に見れば計算された作りかな? と考えさせられました。そういうところがやっぱり見事です。(^^)