星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「忘却の旋律」第8話

第8話「すでに択ばれた遠い道」

ありゃ。思わせぶりに引っ張った割には、みりさんの物語になんの決着もつけないままでお話をごまかしちゃったな。それでいいのか?
もう少しとことんまで救いのない展開になるかと思ったんだけど・・・。

みりさんの方がビンボー人の娘で、遠音の方が金持ちの娘だという対比は、もう少し意味のある伏線かと思っていたんだけど、二人の絡みが全然ないままだと肩すかしを食らったような気分だ。

どろどろの三角関係になりそうな画家の青年もあっさりと町を去ってしまった。ラストの絵は子供だましにさえ見える。うーん。予定された物語が急に路線変更でもされたんだろうか??

遠音についても、村を出た理由やスカイブルーに惹かれた理由も提示されていない。
「描かれた絵を完成させるのは君たちなのだから」というのは、わかるとしても・・・。勝手に考えろということでしょうか・・・?

完成されずに終わったパズルのようで気持ち悪いな。個人的には、遠音の抱えていたみりへの想いをもっとぶつけて欲しかったし、意味ありげなセリフをいっぱいしゃべった画家の青年はもっと暗い想いをはき出して欲しかった。

私が考えるなら、画家の青年が好きだったのはみりさんの方で、彼女のために絵を描き続けていたという設定にするし、遠音は二人とも好きだったけど、二人共に相手にされなかった。彼は彼女をパトロンの娘・・・程度にしか扱ってくれなかったし、みりさんの方は嫉妬から彼女を遠ざけていた。そういう金持ちの娘故の孤独を抱えていたと言うことで・・・。

そんな苦い思いが「こんな村はなくなってしまえばいいのよ!」という叫びになり、ダムを崩壊させた・・という展開の方を想像するんだけど。

そういう形にならなかったのが残念です。白夜岬編が暗すぎたので、製作にストップでもかかったんでしょうか??
もし、そうだとすれば、「すでに択ばれた遠い道」というタイトルには思いの外、深い意味が隠されているのかも知れません・・・と思ったけど、ただの考えすぎかな。(^^);

【補足】
画家の青年は金持ちしか相手にしていなかった・・・と言う方がよりいいかも? と思いついた。みりさんが好き・・・というのはできすぎだから、「僕は僕の絵を高く買ってくれる人のためだけに絵を描くよ・・・」という嫌なやつだった方が面白いな。
・・・という鬼畜な設定をつい考えてしまう自分も、そうとう闇を抱えているのだろうか??(−−);