星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

独り言・・・。

昨日の夜、この間の「ポワロとマープル」の「シンプルな動機」って何だったんだろうなあ?? とずっと考えていたんだけど、やっと答がわかった。

犯人は、間違いなくクラッケンソープ氏だ。(と思う。)他に犯人らしき人がいないので消去法で彼じゃないのか? と先日の日記には書いたんだけど、今ならその理由もわかる。

つまりね、あの家族は家族らしい絆が希薄なんだよ。それぞれの兄弟がみんな自分勝手で、遺産のことばかり考えている。父親は自分勝手な男だと決めつけ、見舞いにも行こうとしない。ただ、遺産は欲しいだろうけど、そのために人殺しをするほど悪人にはとても見えないので、彼らが犯人ではない。

シンプルな動機。つまり、自分はひとりぼっちで部屋にいるのに、そんなときにお客さんが来て、下の部屋からは楽しそうな笑い声だけが聞こえたら、誰だって不愉快になるだろう。「うるさいぞ!」と怒鳴りつけ、「わしにもお茶を持ってこい!」とメイドをしかりつけるだろう。

あの人は、寂しい人だったんだ。息子たちの誰も信用してなくて、死んでしまった長男の写真ばかり見つめている。そんなときに息子が結婚していて、孫がいるかも知れない・・・という話を聞けば半信半疑でも嬉しかったんじゃないだろうか? それなのに、それが財産狙いのウソだとわかったから、反射的にカッとして殺してしまったんだろう。

1話目にメイベルが家の探索をしていて、クラッケンソープ氏がそれを窓からじっと見ているカットがあるんだけど、つまり彼はメイベルの正体に気づいていた。あるいは、疑っていた。

ここからは想像だけど、もしかするとあの少年は、唯一、彼の話し相手になってくれた男の子だったんじゃないのかな? 最初は孫の友達だと思っていたんだけど、調べてみたら、本当に孫だとわかった。だから、あの子に全てを譲り、殺人者の自分はもう逃げられないから自殺しようと思った。ただ、あの子に全てを譲るためには、遺産の受取人である息子たちがみんな邪魔なのね。本気で殺すつもりはなかったかも知れないけど、死んでもいいと思って毒を混ぜた。

「人間は金があっても幸せじゃない。家族の愛がなければダメなんだ」と、そういう風にまとめれば、ファミリー向けにNHKらしくまとまるんじゃないだろうか? たぶん、これが解答編だと思うけど、どうだろう?