星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

しつこく「マクロス」について考えてみる・・・。

どうも「マクロス」に関しては、必要以上にムキになるみたいでファンの人には申し訳ない。しかしまあ、劇場版とTV版をごちゃ混ぜにして、劇場版に対しても「ミンメイはわがままだから、ふられて当然」という言い方をする人が昔は多かったのだ。あの内容に対して、その言い方はあまりにあんまりだと思った。

ちなみに、TV版だけなら私だって未沙の方を支持する。確かにミンメイはわがままだと思ったし、輝がミンメイへの恋にけりをつけて未沙の方に走る27話「愛は流れる」に感動した。だけど、劇場版はTVシリーズと同じ展開をなぞりつつも実は言っていることが正反対なのだ。

劇場版では、輝と未沙が完全に悪者になってしまい、ミンメイを持ち上げるための物語になっている。ミンメイが相手の気持ちを考えないわがまま娘として描かれているTV版とはキャラクターの位置が逆だ。

この部分を間違えちゃダメだ。劇場とTVは違うんだから・・・と一生懸命主張していたんだけど、なんだか誰も相手にしてくれなくて嫌な顔をされるだけで終わってしまったので・・・。それだけ、当時の「マクロス」ブームはすごかったし、ミンメイを嫌いな人は多かったんだと思うよ。

とは言え、20年もたったんだから、もはや今では当時のマクロスブームなんて知らない人も多いだろうなあ。単純に、聞いてもらえなかった私のこだわりとして残っているだけで、細かい内容なんかみんな忘れているに違いない。

輝にぶたれたあとのミンメイの表情の変化だけど、あれは演技モードに入ったんだと考えたら納得がいった。輝を見限ったわけでもないんだろうけど、潔く身を引く決意をしたということなんだろうね。

失恋してひとりぼっちになってしまった女の子が「もうひとりぼっちじゃない、あなたがいるから」という歌を仕事として健気に歌って、それが破壊力になったと解釈するとひどいとしか思えないんだけど・・・。

本来なら、「君には、君を待っていてくれるファンがいるよ」という形にしてまとめるべきところなんだろうけどね。
そうすれば「今、あなたの声が聞こえる」の「あなた」は輝のことじゃなくて、ミンメイを待つファンの声だった・・・と解釈できて、きれいにまとまるんだけど。そうすれば、あの歌が別の意味に聞こえてくるよ。

ラストシーンで彼女が化粧をするのは、化粧をすることによってアイドルとしてのペルソナを身につけたということなんだろう。追加映像はそういうことなんだろうね。真っ黒画面よりはいいと思います。