小説・一般21.「NO.6」第1巻 あさのあつこ 講談社文庫
完全管理された未来都市、No.6。そこに住むエリート少年が、嵐のある日、逃亡者である傷ついた少年を助けたことによって、運命が狂っていく物語。エリートから転落して、さらに追われる身になっていく流れは、まあ、SFとしてはどこかで見たような感じだなあ・・・と思ってしまったけど、強気でしゃべるあさのあつこの少年のイメージと、SFというジャンルは思いの外、合うのかも知れないなあ・・・と思った。
そんなに面白いと思える話でもなかったが、この先どうなるんだろう? という興味はわいた。管理された都市のなかで純粋培養だった少年が、外へと飛び出す話にはどうも弱くって・・・。
敷かれた安全なレールの上よりも、自分の足で荒れ地を歩きたい・・・という思いは、誰にも共通するものかも知れないしね。このテーマは普遍でしょう。
続きも楽しみです。