星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

水島精二監督「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」

映画3.水島精二監督「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」 (日本・05)

テレビシリーズの直接的な続編。聞いてはいたけれど、まさか本当にそのまんまつながっているとは思わなかった。逆にもったいなかったですね。実は、あの最終回、結構、気に入っていたので、その後のことは視聴者の想像にお任せします・・・でよかったんじゃないかという気がする。

なんだか、無理矢理兄弟を再会させるためだけに物語を作ったみたいで、結局、こちら側の世界に二人して来ちゃうなら、なんのために戻ったんだよ〜という気分にはなった。その展開だと今度は、二人の帰りを待っているウィンリィがかわいそうじゃないか。

ジプシーやユダヤ人などの設定を出してきたので、帰属する世界を持たない放浪者としての部分を描くのかと思ったら、そうでもなかったみたいで、なんのための設定だったんだろう? と言う気にはなった。

私はまた、帰る世界を持っているエドと、そこへ行きたいとするジプシーの少女を重ねて、「魔性の子」でもやるのかと思ったんだけどな。「おれをおいていくのか! 高里〜!」みたいなノリでさ。「なんで、お前だけが帰れるんだ!?」こういう感じでやれば、それなりに感動的になったろうに、それもなく、行ったはしから戻ってきたんじゃ、死んじゃったアルフォンスくんが浮かばれないような気がした。

なんなんだろう? このぐしゃぐしゃした展開。

あと、シャンバラを捜していたというお姉さんも何を考えていたのか、よくわからない人でした。その世界が怖いから向こうに行って、壊そうとした・・・と言う理屈にはついて行けない。向こうの世界が怖いなら、わざわざ道を開かずに、封印しとけばいいじゃんか。何しに来たんだ? この人〜。

そんな感じで、つっこむところが満載で、変な映画でした。「ハガレン」のファンの人は、本当にこの展開で満足したのでしょうか? 疑問の残るところです。とりあえず、テレビ版を見てから、映画を見たのだけは正解だったみたいで、先に見ておいてよかったと思いました。

http://www.sonymusic.co.jp/Animation/hagaren/hagaren-movie/