映画9.デヴィッド・シルバーマン監督「ザ・シンプソンズ MOVIE」(アメリカ・07)
テーマは環境問題。コンサート中のミュージシャンが歌をやめて、「ちょっと環境問題について一言、言わせてください」と言ったとたんにブーイングの嵐。ものをぶつけられる。とか、女の子が家を回って「環境問題について・・・」と言ったとたんに、ドアが閉められ、窓が閉められ、カーテンも閉められる。
環境問題について語ろうとした場合、人々が聞く耳を持たず、関わり合いになるのを避けようとするのは、アメリカも同じなのね。と思った。
汚染はどんどんひどくなるし、対策はと言えば、米軍がやってきて、住民ごと、町全体をドームで覆って隔離。誰も出られないようにした上で、爆弾処理して、町ごと地図から消してしまえばいいんですよ。うわわ。なんだかしゃれにならんと思ったが、ここまでやるのが「シンプソンズ」ならではなんだろうなあ、と言う気がします。
まあ、ぎりぎりのところで最悪の事態を避けて、きれいにまとめてはいますが、相変わらず、風刺と皮肉がきつくて、見ていても冷や汗ものですよ。
基本的には湖の汚染がテーマだったけれど、湖の畔にはしっかり原発が建っているし、ドーム封鎖の時には原発も内側に含まれていたから、原子力批判のテーマも、なにげににじませてはいるんだよね。
これをアニメーション映画でしっかりと皮肉ることが出来るのが、さすがアメリカかな〜と思いました。面白かったです。
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