映画2.原恵一監督 「カラフル」 (日本・2010)
原作は既読。森絵都は好きな作家なので、一時期、結構、はまってました。ただ、読んだのはだいぶ前なので、細かいところはきれいに忘れてます。魂のホームステイという設定の部分とラストの落ちだけは覚えてたけど。
原作を読んだときに、「話し合いは大切だというのが伝わる作品」と感想を書いた記憶があるけど、映画もまさにそんな感じでまとまっていたので、原作の良さをうまく伝えることに成功しているんじゃないかな? 特にいつも黙っていた兄が弟のために学校を探してくれていたり、それを断られて、怒鳴るところがよかった。言いたいことを言い合って、やっと兄弟らしくなったみたいで。
食事のシーンは、主婦の視点で見るとかなりきつい。こちらが苦労してつくった食事を無視されるってのは、食べるだけの人にはわからないつらさがある。この主人公がお母さんに対してやった仕打ちは残酷ですよ。
まあ、その分、ようやく、家族で鍋を囲むシーンの良さが生きてくるんだろうと思うけど。
二子玉川の駅には、映画公開の一年ぐらい前に行ったことがあるので、駅前の工事の様子がリアルに見えました。たぶん、同じ時期にスタッフも行って撮影してきたんじゃないのかな? 確かにこの工事の看板や案内図、見たことある~と思って懐かしかった。
玉電の線路のあとを歩いてみるのは面白そうだった。こういうのをたどる鉄道ファンっていいなあ、と思います。ブラタモリみたいね。