少し前に読んだ本の何冊かに、やたら開高健の名前を見るし、そう思っていたら、古本屋にあったので、これも何かの縁だ。と思って、読んでみた。
けど、ベトナム戦争には詳しくないし、どこがどうなって、南北で戦っているんだっけ?? という部分を知らないので、あんまりよく分かったとは言えないかもしれない。
とはいえ、全土が戦争。全土が最前線。という事態が、どれほど悲惨なものなのかはよく伝わったと思う。手りゅう弾をぽんぽん投げる人々、相次ぐ焼身自殺、銃殺刑、お寺では坊さんが、抗議の断食で死ぬまでやり続ける覚悟とか、ジャングルで実際に攻撃されるのを体験してみたり、いろんな部分が生々しい。これが戦争なのかと思うと、多分に気持ち悪くなる内容で、怖かったです。