第10話「泪〜貴方と逢えて」
「死んでいればよかった・・・。10年前に・・・」というジュリエットの嘆きは、胸に迫りました。彼女が悪いわけでもないのだけれど、自分を守るためだけにみんなが傷つき、もしかしたら死んでしまったかもしれないという立場は、辛いと思う。
雨に打たれて、ふらふらとさまよっている姿は、痛々しくて、見ていても辛かったです。なんというか、危なっかしくて、このまま捕まっちゃったらどうしよう・・・と心配になりました。
それにしても、ジュリエットのせいでドレスが汚れたと、「何すんのよ! あんた!」と怒鳴りつけた女性はすごい。弱っているところに追い打ちをかける演出が容赦なくて、印象に残りました。
ところで、モンタギューのつぶやいた「ロミオ・・・お前もなのか?」というセリフが気になったんですけど、「お前も」というからには、前に大公から離れていった人がいるわけで、それは素直にお母さんのことだととらえればいいのか? あるいは、本当にロミオにはお兄さんがいるのか? と、ちょっと考えてしまいました。
いやあ、まだティボルト=ロミオのお兄さん説を捨てていないもので・・・。(^^);
バルコニーのシーンは、そこだけシェイクスピアのセリフを抜き取ってきたみたい。急に芝居がかかった言い方になったので、気になったけど、演出としては、きれいなシーンでしたね。
二人が二人とも、家を背負うことの無力さに嘆いていた後だったので、名前を捨てよう・・・という響きは、ちょっと痛々しく聞こえました。二人ともその境遇の重さが辛いんだって、その気持ちがよく伝わったので・・・。