第八話
前言撤回。私の勘繰りは、ことごとく外れていたみたいで、恥ずかしい限り。たぶん、私は、みよ吉みたいな女が、菊さんみたいな男を好きになるわけないと思っていたんだけれど、そうでもなかったということか。彼女は、結構、本気だったということで。
でも、なんか客観的に見て、助六との方が、似合っていると思ったんだけどな? 菊比古に振られた後、助六とくっつくのか、どうなのか? 八雲先生は、それをどう見るのか?
満州で、八雲と助六とみよ吉が、どんな風に過ごしていたのかが謎になっているところがポイントだよねえ。どういう関係だったんだろ? あんまり想像がつかないんだけど・・・。
ここにきて、助六と菊比古は、お互い、一緒に暮らすのをやめることにしたみたいだし、別々の道を歩くのもそれはそれでありなのかもしれない。落語が好きなのは同じでも、目指す道は違うということで。これからの展開も楽しみです。
それにしても、この作品は、昭和初期の風俗を丁寧に描いてくれるから、それはそれで見ごたえがあっていいなあ。と思います。汽車や電車や、喫茶店で過ごす風景が、なかなか新鮮。