第九話
菊比古の未練は、みよ吉の思いにこたえてやれなかったということなのか。とはいえ、仕方ないよね。彼は、みよ吉よりも助六と落語を選んだ男だし。問題なのは、助六のほうは、菊比古よりも落語よりもみよ吉を選んだということなんだな。なんて、難しい三角関係。
助六は、みよ吉のためなら、落語も捨てるし、自分の夢も捨てられる人だったんだろう。
しかし・・・。多少の疑念があるのは、松田さんでさえ知らない真実が、まだ隠されているってことはないよね?? みよ吉が助六を刺した前後に何が起こったかという。
その辺を八雲師匠が死ぬ前に、今度こそ、語ってくれるとか、ありそうななさそうな気もするんだけど、考えすぎかな??
っていうか、みよ吉が助六を殺そうとするからには、やっぱ、菊比古が、みよ吉よりも助六を取るとはっきり言ったからじゃないかと思っちゃうんだけどなあ。
なんで、こううまくいかないかね。みんなで幸せに暮らせたらよかったのにね。