星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

読書

「アロハ魂」  小林聡美

読書22.「アロハ魂」 小林聡美 幻冬舎文庫 たまには女性の旅行記を、と思って、読んでみた。まあ、いわゆる普通の女性が、みんなでワイワイハワイで過ごした記録。という感じ。個人的には、こういうノリには入っていけないというか、苦手なんで、こういう旅…

「ほんものの魔法使」  ポール・ギャリコ

読書21.「ほんものの魔法使」 ポール・ギャリコ ちくま文庫 面白かったです。登場人物のうち、一番、人間らしいキャラとして描かれたのは、ニニアンなんだろうなあ。と思いました。臆病者のニニアン、臆病さゆえに卑怯者のニニアン。その痛々しさ、こっけい…

「思い立ったらマチュピチュ 旅ガールが教える、ガイドに載らない旅ワザ」  歩りえこ

読書20.「思い立ったらマチュピチュ 旅ガールが教える、ガイドに載らない旅ワザ」 歩りえこ 宝島SUGOI文庫 この著者には詳しくないが、女一人で、世界93か国をめぐったという肩書はすごいな、と思う。彼女が書いた旅の指南書。 個人的には、当面、海外旅行…

「猫語の教科書」  ポール・ギャリコ

読書19.「猫語の教科書」 ポール・ギャリコ ちくま文庫 猫が書いた猫のための、人間の家を乗っ取る方法。ほか、人間はどういう生き物なのか? の解説付きで、人間をいかに猫のために尽くさせるかの指南本。よくできてます。人間は、猫を飼っていると思ってい…

「夜の木の下で」  湯本香樹実

読書18.「夜の木の下で」 湯本香樹実 新潮文庫 ちょっと切ない系のきれいな短編集。様々な人々のそれぞれの人生が語られて、なかなか感動的にまとめてあります。こういうの、好きです。

「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」  村上春樹

読書17.「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」 村上春樹 文春文庫 ぎりぎりのところでファンタジーに逃げていない村上作品。珍しい。のかな? しかし、謎から謎へ、物語を引っ張るうまさはさすがで、続きが気になって、一気に読み進めることができた…

「神の子どもたちはみな踊る」  村上春樹

読書16.「神の子どもたちはみな踊る」 村上春樹 新潮文庫 阪神大震災を題材にした6つの短編集。まあ、そこそこ面白いかな? でも、まあ、ちょっと不思議な話程度というか、普通だよねえ。などと、侮りながら、読んでいたら、5作目の「かえるくん、東京を救…

「東京奇譚集」  村上春樹

読書15.「東京奇譚集」 村上春樹 新潮文庫 東京を舞台にした世にも奇妙な物語5本って感じ。面白かったけど、取り立てて、特別すごいと感銘を受けたわけでもなく、淡々と読み切りました。さらりと読めるのはさすが。

「ディープすぎるシルクロード中央アジアの旅」  下川裕治

読書14.「ディープすぎるシルクロード中央アジアの旅」 下川裕治 中経の文庫 玄奘三蔵の足跡をたどって、旅した記録。昔、漫画で「玄奘西域記」を読んでいるので、それとかぶりながら読んだ。高昌国や突厥の地名が懐かしい。 実際に旅してみると、極寒の地か…

「知らないと恥をかく世界の大問題9」  池上彰

読書13.「知らないと恥をかく世界の大問題9」 池上彰 角川新書 トランプ批判がものすごいが、これがたぶん、テレビで言っている内容の総まとめみたいなものなんだろうなあ。と思った。そういう意味で、参考になります。

「ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編」  村上春樹

読書12.「ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編」 村上春樹 新潮文庫 ええと? 結局、何がどうなったのか、わかったようなわからないような、もやもや感が残るラストでした。主人公はいったい、何と戦ってきたのか、勝ったのか負けたのか・・・。いろんな…

「知らないと恥をかく世界の大問題8」  池上彰

読書11.「知らないと恥をかく世界の大問題8」 池上彰 角川新書 2017年発行の本だから、だいぶ現在の状況に近づいてきた。世界情勢の説明は、同じ話の繰り返しもあるけど、その分、今までの復習になるのでちょうどいい。勉強させてもらいました。

「ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編」  村上春樹

読書10.「ねじまき鳥クロニクル 第2部 予言する鳥編」 村上春樹 新潮文庫 東京の住宅地の中に、井戸があるなんて、意味深だなあ。とは思っていたが、まさか本当に主人公がそこに入って、引きこもってしまうとは思わなかった。読者も一緒に井戸の底に閉じこ…

「ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編」  村上春樹

読書9.「ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編」 村上春樹 新潮文庫 相変わらず、変な話だ。なんかこう、右斜め上にどんどんずれていくような、ジグザグに進んでいるような、妙な展開をする。この変さ加減が癖になり、ファンになる人も多いんだと思う…

「エストニア紀行 森の苔・庭の木漏れ日・海の葦」  梨木香歩

読書8.「エストニア紀行 森の苔・庭の木漏れ日・海の葦」 梨木香歩 新潮文庫 エストニアという国の存在も、どこにあるのかも知らなかったので、勉強になりました。コウノトリが巣を煙突の上に作っている北欧の地。ヨーロッパから見ると、最果ての国になるの…

「ある小さなスズメの記録」  クレア・キップス

読書7.「ある小さなスズメの記録」 クレア・キップス 文春文庫 巣から落ち、死にかかっていたスズメのヒナを、見つけて、拾って、育てた記録。スズメがこんなにも人になつくとは意外だった。歌を歌い、芸をして、みんなを楽しませた、その彼の成長記録。やが…

「知らないと恥をかく世界の大問題7」  池上彰

読書6.「知らないと恥をかく世界の大問題7」 池上彰 角川新書 ちょっとでも知識がついてくると、いくらなんでも説明を端折りすぎだろ? というのが見えてくるので、あんまりこのシリーズをうのみにするのもどうかな? という気がしてくるんだけど。それでも…

「僕は、そして僕たちはどう生きるか」  梨木香歩

読書5.「僕は、そして僕たちはどう生きるか」 梨木香歩 岩波現代文庫 元ネタである「君たちはどう生きるか」も読了済み。同じテーマを梨木香歩が描いてみました。という感じで、これはこれで、非常に考えさせられる名作だと思う。 多数が個を押しつぶすとき…

「君たちはどう生きるか」  吉野源三郎

読書4.「君たちはどう生きるか」 吉野源三郎 岩波文庫 いい本でした。タイトルは昔から知っていたものの、哲学書か何かだと思い込んでました。ふたを開けてみれば、小中学生向けの児童文学という感じ。 主人公の中学生、コペルくんの目線を通して、彼が一生…

「ロシア革命史入門」  広瀬隆

読書3.「ロシア革命史入門」 広瀬隆 集英社インターナショナル新書 「坂の上の雲」に日露戦争とロシア革命がリンクしているという記述があったので、ちょっと興味を持ちました。 ただ、これを理解するには、第一次世界大戦についての知識も必要だったみたい…

「雪と珊瑚と」  梨木香歩

読書2.「雪と珊瑚と」 梨木香歩 角川文庫 新生児を抱えたシングルマザーが、「赤ちゃん、預かります」の張り紙を見つけて、そこから始まる奮闘記というか、自力でカフェを始めていく物語で、この手の物語を見て感じる、「そんなにうまくいくわけないよね」「…

「<満州>の歴史」  小林英夫

読書1.「<満州>の歴史」 小林英夫 講談社現代新書 岩波新書よりは読みやすかったので、何とか読み切ったけど、やっぱり、あんまり頭に入った感じはしない。覚えたのは、五族協和の理想と、石原莞爾の名前だけかもしれない。

「海うそ」 梨木香歩

読書37.「海うそ」 梨木香歩 岩波現代文庫 物語の舞台となっている遅島は、解説によると架空の島らしいが、それにしては、設定の描きこみがすごくて、島の地形や動植物の分布、住人の歴史、風俗、昭和初期の暮らしぶりがあまりに丁寧につづられているので、…

「ピスタチオ」 梨木香歩

読書36.「ピスタチオ」 梨木香歩 ちくま文庫 不思議な構成の物語。アフリカの民話や呪術の話が挟まれるが、「ダバが体の中に入っているから、体がだるくなる。何をする気にもならなくなる。体の中にあるすべてのものを排泄したがる」というその原因と症状を…

「東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編」 下川裕治

読書35.「東南アジア全鉄道制覇の旅 インドネシア・マレーシア・ベトナム・カンボジア編」 下川裕治 双葉文庫 東南アジア全鉄道制覇の旅・後編。こうしてみると、鉄道についての考え方は、国によって違うんだなあ。というのがわかる。日本のようにきちんきち…

「ペンギン・ハイウェイ」 森見登美彦

読書34.「ペンギン・ハイウェイ」 森見登美彦 角川文庫 映画版は視聴済み。ネタバレ全開で書くので、映画や原作小説を未見、未読の人は、注意してください。 世界のほころびが修復されると、結び目だった人物がいなくなるという設定のSFを、萩尾望都の漫画…

「大正デモクラシー シリーズ日本近現代史④」 成田龍一

読書33.「大正デモクラシー シリーズ日本近現代史④」 成田龍一 岩波新書 勉強しようと思って、以前、五巻までをまとめ買いしたので、せっかくだから読み続けているが、挫折寸前ですよ。このシリーズは、どれも、文章が固くて、読めない。読みづらい。めちゃ…

「西蔵放浪」 藤原新也

読書32.「西蔵放浪」 藤原新也 朝日文庫 分厚い本だったけど、何とか読了。妙に詩的な文章で、いちいち言い回しが気取っている。たぶん、それが魅力なんだと思うが。 地球上を旅することは、タイムスリップを経験することと同じだと冒頭に書かれていたが、こ…

「海辺のカフカ」下巻 村上春樹

読書31.「海辺のカフカ」下巻 村上春樹 新潮文庫 星野さんは、めちゃ、いい人だなあ。と思った。もう、これ以上、余計な感想はいらないんじゃないってくらい。 主人公がたどり着く、森の中の街は、「世界の終り」の街に似ているし、死んだナカタさんの口から…

「鉄路2万7千キロ 世界の「超」長距離列車を乗りつぶす」 下川裕治

読書30.「鉄路2万7千キロ 世界の「超」長距離列車を乗りつぶす」 下川裕治 新潮文庫 世界の長距離列車にとにかく乗ってみようという企画で、今回の旅は、インド、中国、ロシア、カナダ、アメリカと続く。 人口過密のインドの列車が無茶な詰め込み方で、出…