星の原休憩所

映画、アニメ、読書など、趣味の感想記録です。

「ASTRO BOY 鉄腕アトム」第6話

第6話「アトラス誕生」

冒頭の「息子を助けてくれ」と頼む徳川社長は、こんな話が「ブラックジャック」にあったなあ・・と思えて、嬉しい。高圧的な態度ではなく、本気で頭を下げたときに、やっと「ならば、助けてあげましょう」と姿を見せる、このもったいぶった態度が手塚的。(^^)

見ていて、諏訪緑の<A HREF=http://flowers.shogakukan.co.jp/artists/art_i.html TARGET=blank>「時の地平線」</A>に出てきた曹操と息子の関係が浮かんだんだけど、父親には父親の夢があって、それを息子に押しつけようとするんだけど、息子は息子で別の夢を持っていた。そしてすれ違ってしまう父子関係。父親の力が強ければ強いほど、息子はそれに反発を感じてしまう。

こういうストレートな父と息子の対立を描いたTVアニメを見たのも久しぶりな気がする。「エヴァ」以来じゃないだろうか?(←私が知らないだけかな?)

手塚プロ的には、「メトロポリス」でやろうとしたことをもう一度、という感じでしょうか?
メトロポリス」ではロックの気持ちばかりが先走っちゃって、肝心の父親の気持ちが上手く描けていなかったような気がして残念だったんですが、今度の「アトム」ではどう描いてくれるか、非常に楽しみです。

アトムの腕が兵器に変わるのもいいですね。
「三つ目が通る」だったか、「人間の体でもっとも罪悪な部分は手だ」というセリフが手塚マンガにあったと思う。剣を握り、銃を握ったのは、いつも手だった。その手が丸ごと兵器になるのはわかりやすい話です。アイディア的には「おしりのマシンガン」よりずっといいと思いますね。(これは、オールドファンがどう反応するのか微妙だけど・・)

今日、横浜高島屋で開かれた<A HREF=http://ja.tezuka.co.jp/news/special/200305/shakai.html TARGET=blank>「鉄腕アトム・パーフェクトサーチ展」</A>に行ってきましたが、そこで流された映像を見る限り、もうかなり先の放映分までフィルムはできあがっているみたいです。
ずいぶん早くから制作に入っていたんでしょうね。そして、時間をかけただけの出来には十分になっていると思います。
この展示に老若男女問わず、かなりの人が集まっていたのが感動でしたね。特に小学生以下の小さい子どもが「アトム、アトム〜」って叫んでいるのが嬉しかった。こんな日が来るなんて。うう。(;_;)