映画8.西久保瑞穂監督 「ジョバンニの島」(日本・2014)
原作は未読。と言うか、原作が小説なのか手記なのかはよくわからないんですが、そんな本があるのなら、読んでみたいなあ。と思いました。
実話を元にしてつくられているとだけ聞いたので、たぶん、これに近いことが色丹島で実際に起こった出来事なんだろうなあと思うし、少年の視点で、生々しくつづられた描写に、いろいろ感慨深いものがありました。
印象に残ったのは、ソ連の子どもたちと日本の子どもたちの交流のシーン。歌の競い合いで始まって、いつか一緒に歌い始めたというのは、なかなか感動させるものがありました。子ども同士は、結構、簡単に友達になれるから。ロシア民謡は、どこかしら切ないメロディを歌うので、なにげにこの作品にあっていたと思います。
汽車を使った幻想的なシーンも、見せ方が上手くて、銀河鉄道がふっと姿を現すところも、非常にきれいで、見応えがありました。
キャラとしては、やっぱ、ちゃらちゃらしながら、なにげに危ない橋を渡っている叔父さんが、めちゃ良い味を出していて、いい役だなあ。としみじみしたというか。叔父さん、かっこよすぎでしょ。
アニメ映画としても、作画のうまさが際だっていて、非常に満足。いい映画を見たと思いました。よかったです。