星の原休憩所

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「田舎暮らしができる人 できない人」 玉村豊男

小説・一般25.「田舎暮らしができる人 できない人」 玉村豊男 集英社新書

リタイアして農家をやっている人の意見が読めるだろうか? と思って、読んでみたが、結論としては、あんまり役に立たなかった。作者がもともと金持ちで、若いうちから別荘暮らしが出来た人だし、「田舎と都会の双方に家を持ってみることから始めてみてもいいかもしれません」などとけしかけていることから考えても、もともと軽くそう言うことが出来る人向けの本なんだよね。

しかも、田舎暮らしの心得として、「田舎では車が一人、一台必要です。夫婦で行く場合は、2台必要になります。運転免許は必須です」とか「田舎では、玄関の内側に近所の人がトマトを差し入れたりします。勝手に人の家に入ってくることがあるかも知れないので、慣れないうちはびっくりするかも知れませんね」などと、言わずもがなのことを、丁寧に書いているので、そんなことを大変な予備知識のようにいわれなきゃいけないという事実に、軽くショックを受けたというか、よほど都会の人は、田舎のことを知らないんだなあ、というか、そんなのそもそも当たり前だと思っていたんですが・・・。

要するに、そう言う内容の本。都会生まれ、都会育ちで、田舎にあこがれている、それなりに金を持っている世代に向けた、田舎暮らし推奨本。もともと田舎で生まれ育った私が読む本じゃなかったです。