第44話「静よさらば」
義経一行は、最終的に平泉に逃げるんだと知っていたから、「西国へ向かう」と言い出したときにはちょっとびっくりした。いろいろ回り道をしているんだなあ。
知盛の怨霊が出てきたり、鬼一法眼が出てきたり、なんだか今回は、浮世離れした展開が続く。でもまあ、そういうのも物語として語り継がれている展開だから、外せないんだろう。普通に考えたら、そのまま九州へ向かって、新しい国を作ればよかったのに・・・と思うんだけど、知盛の怨霊に邪魔された・・・と考えるあたりは、その時代を考えさせられます。現代なら、ただの嵐でごまかせるものを・・・。
確か、平泉に向かうのに北陸道を抜けたと思っていたんだけど、今度は吉野に行くとか言い出したから、さらにびっくりした。反対方向じゃん・・・。さんざん、あちこちに逃亡を続けたということか・・・。
鬼一法眼は微妙にずるいなあ・・・と思ったのは、都へは行くな・・・と言っているけど、具体的にじゃあどこへ向かえばいいのか? は、教えてくれないのね。言葉巧みにごまかされた感じだ。
しかし、こうしてみると、結局は義経というのは後白河法皇にこそ、振り回されたんだなあ・・・という気がします。あのおじさんが諸悪の根元で、それを知っている頼朝が泣きそうな顔になっているのが、よかったです。
頼朝の方は、順調に詰め将棋を一手一手進めている感じなのに、義経の方は全然ダメ・・・。仕える相手を間違えると、とんでもないことになるということか。シビアだ・・・。
いよいよラストが近いことを実感させてもらいました。続きも楽しみです。