小説・一般34.「機動戦士Zガンダム」第四部ザビ家再臨 富野由悠季 角川スニーカー文庫
キリマンジャロでのフォウの最期から、ダカールの演説、宇宙に戻ってジェリドと対決し、その際にマウアー死亡。アクシズからハマーン・カーンの登場と、ミネバとの会見。さらに湖畔にてロザミィと出会い、彼女をアーガマに乗せるまで。
キリマンジャロの展開を早めに持ってきたことで、物語の順序がアニメとは少々入れ替わってます。アニメ版ではマウアーの死は、キリマンジャロより前だったんだけれど、小説版ではキリマンジャロよりも後になってます。
ジェリドはずっと宇宙にいて、キリマンジャロでは出てきません。フォウは、ジェリドに殺されたのではなく、機械の暴走のため(?)、脳死したことになってます。気がついたら、死んでいたので、ちょっとびっくりしましたが・・・。
あと、カミーユの精神が壊れ始めるのは、フォウの死から・・・という形に伏線が張られているみたいです。フォウの死から立ち直っていないところに来て、戦闘でマウアーを殺しちゃって、それにもショックを受けている。この巻の最終シーンではロザミィが出てくるので、この先、ロザミィについてもアニメと同じ展開になるのか? という部分が、ちょっと気になるところです。そりゃ、精神崩壊しても無理ないよね、という感じ。
ハマーンとの会見の部分もアニメとは違います。クワトロ大尉がミネバを見て怒るシーンはあるけれど、とっさにウォンさんがそれを「アクシズの内輪もめに過ぎず、エゥーゴとは関係ない」と切り捨てたので、捕まったのはクワトロ大尉だけです。ほかのみんなは、普通にハマーンとの交渉をちゃんと進めて、普通にアーガマに戻ってきます。その間、クワトロ大尉がどういう扱いをされたかは不明なんだけれど、彼は、一人で後から戻ってくる。故に、アーガマではクワトロ大尉のことは監視させていただく・・・という流れになります。
だから、ハマーンは、エゥーゴとの交渉を優先して、ティターンズの方とは接触せずにいます。アニメ版は、シロッコがハマーンと会っている描写が入るので、いろいろ混乱するんですけど、そこはばっさり切ってますね。
あと、エゥーゴのトップであるメラニー会長が何者なのか、説明が入ったのは助かりました。アニメでは名前だけだったので、わかりづらかったんですよね。ジャミトフと士官学校時代の同期だったという部分は、ちょっとメモ。